H-RISE 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター 幌延地圏環境研究所

JapaneseEnglish

H-RISE 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター 幌延地圏環境研究所

研究紹介地下微生物環境研究グループ
HOME > 研究紹介 > 地下微生物環境研究グループ > 酢酸生成微生物が卓越する油ガス田の微生物群集構造を解明(2011 年)
公益財団法人
北海道科学技術総合振興センター
H-RISE 幌延地圏環境研究所
〒098-3221
北海道天塩郡幌延町栄町5番地3
TEL 01632-9-4112
FAX 01632-9-4113

酢酸生成微生物が卓越する油ガス田の微生物群集構造を解明(2011 年)

2011.09.01

はじめに

幌延地域の珪藻岩層のメタン生成微生物との比較対象として、東新潟の油ガス田の微生物を調べました。調べたのは油ガス田から生産される流体を気体と液体に分離するセパレーターという地上設備ですので、純粋な地下深部の試料ではありません。

明らかにしたこと

メタン生成微生物の種組成はもちろん明らかにし、また、生け捕りにも成功しました。

しかし、驚くべきことに真正細菌(いわゆるバクテリア)の大部分をホモ酢酸生成細菌であるAcetobacteriumが優占していました。おそらく、Acetobacteriumがここまで高比率に存在する環境を報告した論文は他にはないと思います。

今後の展望

実はこのAcetobacteriumという微生物は、先に論文発表しました幌延珪藻岩層や夕張の石炭層とメタン生成環境にも少なからず存在していました。この微生物が実際、地下のメタン生成環境で何をしているのかは現在も調査中ですが、おそらく地下環境のメタンプロセスに深く関わっているとわたし達は推測しています。実は、この微生物の捕獲にも成功しており、現在、地下のメタン生成プロセスとの関わりを明らかにするための研究を進めています。

国際学術誌に発表した論文

Shimizu S, Ueno A, Ishijima Y (2011) Microbial Communities Associated with Acetate-Rich Gas-Petroleum Reservoir Surface Facilities. Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 75:1835-1837.