H-RISE 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター 幌延地圏環境研究所

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北海道科学技術総合振興センター
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【論文公開】「未利用資源の褐炭を活用したバイオメタン生成の加速化と量産化に繋がる研究成果」の論文が公開となりました。

2022.10.07

2022年10月7日付で、スイスに本部を置くMDPI社のオンラインジャーナル
「MDPI Microorganisms 」で公開となりましたのでお知らせいたします。

タイトル : Accelerated Bioconversion of Chemically Solubilized Lignite Solution to Methane by Methanogenic Consortium: Experimental Results and Their Application to the Subsurface Cultivation and Gasification Method

著者名 : 上野 晃生、玉澤 聡、玉村 修司、村上 拓馬、木山 保、猪股 英紀、荒牧 憲隆、吉田 邦彦、山口 眞司、青山 秀夫、長沼 毅、五十嵐 敏文

掲載された論文のURL :
https://doi.org/10.3390/microorganisms10101984

論文の簡単な紹介:
(1)ノーステック財団 幌延地圏環境研究所(H-RISE)は、地下環境に未利用で存在する石炭(褐炭)を、地下の原位置環境でバイオメタンに変える技術「バイオメタン鉱床造成/生産法(SCG法)」を提案しております。

(2)本研究では、SCG法によるバイオメタン生産が可能かどうかを、実験室において、地下の環境に類似した嫌気的条件での微生物培養試験によって確認することとしました。

(3)褐炭を過酸化水素水で溶かした水溶液を作り、微生物のエサを生成し、これを微生物と反応させバイオメタン生成を成功させました。

(4)さらに固体の褐炭の粉末を加えることで、バイオメタン生成量を大幅に増やすことができることが分かりました。褐炭の粉末を加えない場合と比べ、バイオメタン生成量増加率が約50倍になりました。これは、本研究論文発表時点では世界1位のバイオメタン生成増加率になります。使う微生物の種類の違いにより、バイオメタン生成効率が異なることも分かりました。